大判例

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東京地方裁判所 昭和28年(ワ)10951号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔事実関係〕

被告会社の訴訟代理人に対する代理委任が、共同代表取締役の一員によつてなされ、全員の代理委任がなかつたので、被告訴訟代理人に適法な訴訟代理権があるかどうかが争われた。

〔判断〕会社について数人の代表取締役が共同して会社を代表すべきことを定め得る旨規定した商法第二六一条第二項の法理を探究すると、所謂共同代表の定ある場合といえども、必らず会社の行為としては共同代表者全員の行為を必要とすると断言することはできないものと思われる。蓋し、該規定は数人の代表者中一人の単独行為によつては会社に不利益を及ぼすおそれのある場合を考慮して認められたものということができる故、会社に不利益を及ぼすおそれのない行為に関しては、敢えて共同代表者全員の行為を必要とすると解すべき筋合はないわけであるからである。即ち本件の如き被告として応訴するために、訴訟代理人に対して代理委任する行為の如きは、正にそれに当るものと解される。従つて被告会社の共同代表者の中、その一員たる真行寺一によつてなされた被告訴訟代理人に対する代理委任は、被告会社のそれとして有効と判断される。

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